昨年春に「女子団体~Aクラスへの挑戦~↗」と名付けた記事を公開してから早1年。

今年も変わらず春季大会(関東大会予選)と東京都総合体育大会(インターハイ予選)で大忙しの時期ですが、5月6日(祝)に行われた春季大会では、女子の団体チームがブロック優勝の快挙を達成しました。

 

初戦の相手だった調布南高校が前日までに棄権となり、この日は長い待機時間からスタート。調布南高校には本校部員の中学時代の盟友がおり、春休みにも合同練習をしたばかり。公式戦での対戦を楽しみにしつつも、強敵として警戒していただけに戸惑ったようで、部員たちは相手が決まるまで落ち着かない様子でした。

 

そして、初陣となる2回戦。接戦を制して身体が温まっていた大妻高校を相手に、こちらも徐々に調子を上げ、➂-0で危なげなく勝利を収めました。

次のカードが決まるまでの待機が入り、3回戦は小平高校。卓球の団体戦では1・2番のシングルスにエースを配置して確実に勝ち点を取りに来るチームが多いのですが、相手のオーダーでは一番強い選手が4番に。この奇策に多少苦しめられましたが、しんがりの5番を託された2年生が頼もしい背中を見せ、➂-2で退けることができました。

 

4回戦は日比谷高校。ここでは、2番のシングルスと3番のダブルスが濃い試合になりました。2番では負けてしまいましたが、2・4番のシングルス選手が組んだ相手校のダブルスを、3番で見事に撃破。一度敗れた相手にリベンジできたのは、互いを信頼して相乗効果を発揮できたダブルスペアの強さはもちろん、2番の部員が粘りに粘って相手の体力を削っていたことも要因の1つだったように思います。このダブルスで勢いに乗り、最後は➂-1で勝利をつかみました。

 

次の5回戦は、昨年の春季大会で本校が敗戦している文京高校を制して勝ち上がった戸山高校。「あの学校に勝ったのか…」という緊張を、昨年記録のブロックベスト4を超えた興奮で相殺し、「最後は思いっきり楽しくやろう!」という共通目標で肩の力を抜くことができました。ここまでずっと1番で先陣を切ってきた3年生エースがフルセットの死闘で流れを作ると、以降の仲間もその波に乗り、終わってみれば➂-1。大成高校卓球部史上初となる、Bクラスでのブロック優勝が決まった瞬間でした。

 

 

隣のブロックとの順位決定戦は行わないため、Bクラスでの2位以上が確定し、次の都総体で再びAクラスへの参戦が決定。

春季大会のAクラスには18校が参加しており、単純に足したとしても都ベスト20以上。すべての学校が団体戦に出ているわけではないにせよ、都内200校以上が加盟する高体連の主催大会においては、十分すぎるほどの大躍進でした。

 

手に汗を握るような展開が多かったからか、審判要員としての帯同組も含め、各試合で熱い応援を送っていた部員たち。コロナ禍が残していった声出しへのためらいはどこにもなく、初めて目にした彼らの必死な声援を前に、顧問としても卓球の面白さを再確認した1日でした。

1つ1つの試合は個人戦ですが、頑張った分だけ仲間が戦いやすくなる、そんなチームの温かい空気感を、次の代にも繋いでいってほしいと思います。