11月5日(水)、J:COMホール八王子にて芸術鑑賞会を開催しました。
「Musical Palette 〜煌めく名曲のキャンパス〜」と題した今年度の演目は、「スタジオこっと」のみなさんによる、ミュージカルナンバーのコンサート。
赤い幕があがってナレーションが始まった直後は、目慣れぬ光景に戸惑っていた様子の生徒たちでしたが、劇団四季などでも活躍されている演者の方々の歌唱が始まると一気に静まり返り、そのエネルギーに圧倒されていました。




繊細で、優雅で、それでいて力強い歌声が、1つの大きな波となって客席まで直に届く光景は、普段の学校生活ではあまり体験することができないものです。
本校の吹奏楽部やハンドベル部も登場しつつの2部構成で、10曲以上用意されていたはずの演目も、気づけば残りわずか。
ふと我に返って客席を見渡すと、目をキラキラさせて一心に舞台を見つめる生徒たちの姿がありました。


そして、終盤に披露された「メッセージ」という曲。シベリア抑留や引き揚げを描いた音楽劇『君よ生きて』の劇中歌とのことですが、
「君の行く先に つらい事いくつもあったとしても
いつか いつか 全部乗り越えた 君の笑顔に会えるだろう」
サビの歌詞を聴いて、「スタジオこっと」さんが演目構成に込めた願いがひしひしと伝わってきました。
視覚や聴覚に直接訴えかけてくるその迫力につい気を取られていましたが、振り返ればこの曲以外にも、聴く人の背中をそっと押したり、自信を持たせたりしてくれる歌詞がたくさんありました。
「若い高校生のみなさんに」という冒頭の曲紹介を、一言一句逃さずに聞いていた生徒はそう多くないかもしれません。
それでも、その後に続いた音楽は、説明よりもはるかに雄弁でした。
終演後の生徒たちの表情を見れば、「何か感じるものがあったのだな」ということは一目瞭然。
今後の学校生活、ひいてはその先に待つ各々の進路決定に向けて、一歩踏み出すための勇気を得られた1日であったと思います。

「スタジオこっと」のみなさん、素敵なコンサートをありがとうございました!

