2026年1月20日(火)の5時間目、情報進学コースの3年生によって、ポスターセッション形式の研究発表会が開催されました。

発表の内容は、彼らが「情報実習」の授業で1年間にわたって練ってきた「学校内の課題を解決する」ための提案の数々。

これまでは、「ICTプロフィシエンシー検定試験(通称:P検)」の取得に向けた学習が主軸になっていた本授業ですが、「技術の習得にとどまらず、今しかできない『実践』の機会を作ろう!」とのことで、情報科の小野貴宏教諭と萩原浩平教諭の主導のもと、今年度からは1・2年次の学びを応用・昇華した探究型学習にシフトチェンジしていました。

 

1学期の冒頭は、班ごとにマインドマップを作成して学校内の課題を炙り出すことから。

「大成高校」を中心にして始まったこの連想作業は、時間の経過とともに各班独自のカラーを持った具体的な問いに育っていきました。

 

たとえば、

「どうしても4限後に混雑してしまう学食に、モバイルオーダーを導入してみたら?」

「大成高校といえばリサイクル推進校。活動の知名度をより一層高めるためには?」

「場所や時間帯によってはWi-Fiがつながりにくい。通信状況を目に見える形にできないか?」

などなど。

仮説と計画を立ててから、全校生徒が参加するTeamsにアンケートを投稿して意見を集約し、実際にプログラミングやアプリを作成する際の方法を学び、「あったらいいな」を少しずつ具体的な形にまとめていきます。

その過程では、思うような結果が得られなくて、生成AIの力を借りつつ、そもそもの着眼点や探究のプロセスを俯瞰的に見直す場面もありました。

 

夏休みを挟んだ2学期も、定期的な経過報告会を重ねながら、いよいよ成果物の作成・発表準備へ。

ここまで進むと、メンバー同士での役割分担を明確にし、各自の得意分野を生かして取り組んでいる班も見られました。

 

発表会には、1・2年生の情報コースの生徒たちを招いたほか、保護者の方々や他校の先生方、これまで情報関連の授業でお世話になった企業さんにもご来校いただきました。

 

各班によって進捗に多少の差はあれど、「思い描いていたものを形にする」あるいは「今後の検証結果まで想定してみる」ところまでしっかり煮詰まった、濃い内容の発表が多くありました。

 

前例がなく、完成イメージも湧きづらい中で完成度が高まった要因には、日頃から交流が盛んな情報コース2クラスの「深い絆」がありました。

中間発表の回に限らず、定期的に合同授業の機会を設けて全ての班の進捗を可視化することで、お互いによい刺激を与えあうことができていたように思います。

そのおかげか、当日のセッションでも、来場者を自らブースに引き込んだりチラシを配り歩いたりして、できるだけ多くの人に提案を広めようとする、積極的な姿勢が見られました。

さらに、その熱意が余すことなく伝わったのか、「自分たちが作るならもっとこの部分をこうしたい」「時間が足りなくて全ての班の発表を聞けなかったのが残念だった」等、そこには早くも自分事として捉えている後輩たちの姿がありました。

 

【来場者からのコメント】※抜粋

・指定外コートの着用基準を確認するアプリを作成した班があり、これは校則が変わった時にも条件を変更すれば柔軟に対応できる点が魅力だと感じた。

・各チームでそれぞれ様子を見て発表を始めたり、質疑応答でも臨機応変にできていて、主体的な姿を見ることができた。

・原稿に頼らず、きちんと自分の言葉で説明し、質問にもしっかり応答できていたのが素晴らしかった。

・自ら学ぶ感じが伝わって素晴らしかったです。オーディエンスの聞く姿勢も良い感じでした。

・不満に思っていることを文句を言うことで終わらせず、自分たちだけでなく先生方の負担のことまで考えてシステムを作っているところがよかった。

 

【発表を終えた生徒からのコメント】※抜粋

・取り上げられている問題が普段少し気になっていたものばかりで、問題提起が上手だなぁと思った。

・それぞれのチームが行なった取り組みが図やグラフで表されることで、あまり知識がなくても内容が伝わった。

・1、2年生が思ったよりも真剣に聞いてくれた。

・今回の発表では実際にアプリやツールを制作している班があり、私も将来こんなことをやってみたいということを考えることができました。

・たくさん工夫して作ったアプリなので、ぜひこのまま使ってみてほしいです!

・大学のゼミや研究室で行う内容を高校生のうちから実践できたのは、貴重な経験になったと思いました。

  

なお、本授業の課題探究は、東京学芸大学の森本康彦教授が提唱している「11の探究のプロセス」を実践したものです。

本校は文部科学省が主導する「DXハイスクール」の採択校として、「情報Ⅱ」の設置なども含め、教育カリキュラムの改革に注力しています。日進月歩の進化に、今後もご注目ください!

 

そして末筆ながら、記念すべき第1回のポスターセッションを見事に成功させた生徒たちの頑張りに、大きな拍手を。

4月以降さまざまに枝分かれしていく彼らの活動の根底に、今日の経験が生きてくることを願っています。